ベンチャーキャピタルを学ぶ!ベンチャー経営者必見の資金調達方法

ベンチャーキャピタル

ベンチャーキャピタル(Venture Capital 略称:VC)について、詳しく知りたい。

上記のように、ベンチャーキャピタルとは一体何なのか詳しく知りたいとお考えではないでしょうか。

ベンチャーキャピタルは、成長性の高い未上場企業へ投資を行いハイリターンを狙う投資会社です。

ベンチャー企業(未上場企業)は、実績や運用歴に関わらず魅力的な事業計画・優れた技術があれば投資をしてもらうことができます。

そんなベンチャーキャピタルについて、今回は詳しく紹介していきましょう。

1:ベンチャーキャピタルとは?投資される仕組み

株価

ベンチャーキャピタルって一体なに?

ベンチャーキャピタルという言葉は聞いたことがあるけれど、どういった内容なのかまで理解できていないのではありませんか。

ベンチャーキャピタルについて、詳しく理解するためにも下記の順に解説していきましょう。

  • ベンチャーキャピタルの事業内容
  • ベンチャーキャピタルの仕組み

上記2つの順に詳しく解説していきます。ぜひ参考にしてみてください。

1-1:ベンチャーキャピタルの事業内容

ベンチャーキャピタルとは、成長性の高い未上場企業に対して投資を行う投資会社のことを指します。

投資後は、投資先の企業が上場もしくはM&AなどによってEXIT(ゴール)した際に、保有している株式等を売却し利益を得るのです。

もちろん投資先がうまくEXITできない可能性もあります。そのため投資案件に対して、投資金額の5倍10倍といったハイリターンが目標とされているのです。利益を得られないリスクがある反面で、ハイリターンを獲得できる可能性もあります。そのためベンチャーキャピタルは、ハイリスクハイリターンの投資と言われているのです。

また、ベンチャーキャピタルは投資後もさまざまな手法を用いて支援を行います。人材の紹介や販路開拓、経営ノウハウなどを提供し企業価値の向上に努めるのです。この支援をハンズオン型と言い、経営に深く関わってきます。ハンズオン型で支援を行うことによって、未熟な未上場企業の上場やM&AによるEXITを手助けすることが可能です。

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1-2:ベンチャーキャピタルの仕組み

ベンチャーキャピタルの仕組みについて紹介していきましょう。

ベンチャーキャピタルではファンドという投資事業組合を組成し、投資資金を集めます。そこで集まった投資資金を、未上場企業へ投資し利益を出資者へ分配するという仕組みとなっているのです。画像を用いて解説していきます。

ベンチャーキャピタル 仕組み
  • ① ファンドを組成・管理運営をベンチャーキャピタルが行う
  • ② 金融機関や事業会社・投資家からファンドへ出資を募る
  • ③ 成長性のある未上場企業へ投資を行う
  • ④ さまざまな方向から支援を行う
  • ⑤ 未上場企業が上場またはM&A等によりEXITする
  • ⑥ ベンチャーキャピタルは保有している株式等を売却し資金を回収、利益を得る
  • ⑦ 投資家に売却益を分配

ベンチャーキャピタルはおもに上記の仕組みによって、未上場企業へ投資が行われます。投資はベンチャーキャピタルから直接的に行われるのではなく、ファンドという投資事業組合を通して実施されるのです。また、ファンドの管理運営はベンチャーキャピタルが行います。

ファンドについて、さらに詳しく知りたい場合には下記の記事をご覧ください。

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2:正しく選ぶ!ベンチャーキャピタル9つの種類

パソコン

ベンチャーキャピタルとひとまとめに言っても、ベンチャーキャピタルごとに得意とする分野や種類が異なります。

ベンチャーキャピタルの主な種類を理解しておくことで、あなたの事業内容にマッチしたベンチャーキャピタルを選ぶことが可能です。

ベンチャーキャピタルの9つの種類を紹介しましょう。

  • 独立系VC
  • 事業会社系CVC
  • 政府系VC
  • 証券系VC
  • 金融機関系VC
  • 大学系VC
  • 独立系インキュベータ―・アクセラレーター
  • 地域特化系VC
  • 海外系VC

さっそく9つの種類について詳しく紹介していきます。

2-1:独立系VC

1つ目の種類は、独立系のベンチャーキャピタルです。

独立系とは、親会社が存在せず資本的に独立しているベンチャーキャピタルのことを指します。親会社が居ないため、縛られるものがなく純粋な投資を行う傾向が強いです。独立系ベンチャーキャピタルの中から、JAFCO(ジャフコ)を紹介します。

ジャフコ株式会社

JAFCO(ジャフコ)はもともと野村ホールディングスの傘下だったため、証券系VCと思われがちです。しかし2017年に野村ホールディングスと野村研究所が保有していた27.8%の株式を買取ったため、現在は独立系VCとして運営を行っています。

JAFCO(ジャフコ)は、未上場企業に投資するファンドを日本で初めて立ち上げたパイオニアです。1,002社に及ぶ累計投資先上場社数と、グローバルな投資活動を行っておりJAFCO(ジャフコ)の右に出るものはいないのではないでしょうか。

ベンチャーキャピタルにおいて、JAFCO(ジャフコ)は必ずチェックしておくことをおすすめします。

JAFCOの公式サイトを見る

2-2:事業会社系CVC

2つ目の種類は、事業会社系CVC(コーポレートベンチャーキャピタル)です。

事業会社系CVCは、事業会社と投資先の企業が相乗効果(事業シナジー)を生み出すことが目的とされた投資を行っています。自社の戦略的な目的のために投資を行い、投資先が成長すること・自社事業を活性化させることが目的です。

そんな事業会社系CVCの中から、NTTドコモ・ベンチャーズを紹介します。

NTTドコモ・ベンチャーズ

NTTドコモ・ベンチャーズは、株式会社NTTドコモが100%出資しているベンチャーキャピタルです。

自由な発想と情熱を持ったベンチャー企業をサポートし、協業促進および企業支援プログラムを通じてお互いを磨きあうことを目的としています。医療・教育・農業・環境等の分野やICTに注目しており、社会的問題の解決につながるベンチャー企業の投資サポートを行っているのです。

NTTドコモ・ベンチャーズの公式サイトを見る

2-3:政府系VC

3つ目の種類は、政府系ベンチャーキャピタルです。

政府系ベンチャーキャピタルとは、政府系の機関や国から一定の関与を受けながら投資を行うベンチャーキャピタルです。政府系ベンチャーキャピタルでは主に中小企業を育成するという目的があり、民間のベンチャーキャピタルと比べると審査が通りやすいとも言われています。

そんな政府系ベンチャーキャピタルの中から、産業革新機構(INCJ)を紹介しましょう。

産業革新機構

産業革新機構(INCJ)は、大学や企業などが保有している先端技術に対して投資を行い実用化を支援しているベンチャーキャピタルです。官民共同出資により設立されており、公的資金を使って支援を行っています。

産業革新機構(INCJ)の公式サイトを見る

2-4:証券系VC

4つ目の種類は、証券系ベンチャーキャピタルです。

証券系ベンチャーキャピタルとは、証券会社の傘下にあるベンチャーキャピタルを指します。証券系ベンチャーキャピタルの中から、大和企業投資を紹介します。

大和企業投資株式会社

大和企業投資は、大和証券グループが100%出資しているベンチャーキャピタルです。

東京以外にも、宮城県・台湾・ベトナムと拠点を出しておりグローバルに投資活動を行っています。投資活動は主にITやライフサイエンス等を中心としており、成長が期待できる優良ベンチャー企業へ積極的に投資活動を行っているのです。

大和企業投資の公式サイトを見る

2-5:金融機関系VC

5つ目の種類は、金融機関系ベンチャーキャピタルです。

金融機関系ベンチャーキャピタルとは、銀行や証券会社・保険会社などが100%出資している子会社のことを指します。ベンチャー企業だけでなく、ある程度成長した企業への投資を積極的に投資する傾向があるのです。また銀行からの出向者が多く、どちらかと言えば審査は銀行融資に近い体制で行われています。そんな金融機関系ベンチャーキャピタルの中から、SMBCベンチャーキャピタルを紹介しましょう。

SMBCベンチャーキャピタル株式会社

SMBCベンチャーキャピタルでは、三井住友銀行の傘下にあるベンチャーキャピタルです。業種や成長ステージを限定しない投資活動を行っています。ベンチャー投資は20年以上にわたって行ってきた老舗ベンチャーキャピタルであり、安定した投資を受けることが可能です。

SMBCベンチャーキャピタルの公式サイトを見る

2-6:大学系VC

6つ目の種類は、大学系ベンチャーキャピタルです。

大学系ベンチャーキャピタルは、大学や研究所で生み出される様々な研究・技術シーズに対して投資を行っているベンチャーキャピタルになります。そんな大学系ベンチャーキャピタルの中から、東京大学エッジキャピタル(UTEC)を紹介しましょう。

東京大学エッジキャピタルUTEC

東京大学エッジキャピタル(UTEC)は、東京大学をはじめとして様々な研究機関や企業へ投資・支援を行っているベンチャーキャピタルです。

サイエンスとテクノロジーを中心として、様々なインパクトのある技術への投資に力を入れています。

東京大学エッジキャピタルの公式サイトを見る

2-7:独立系インキュベーター・アクセラレーター

7つ目の種類は、独立系インキュベーター・アクセラレーターです。

独立系インキュベーター・アクセラレーターとは、ベンチャー企業の成長を一気に加速させることを目的としたベンチャーキャピタルです。シードステージへの投資も行っており、創業前から様々な支援を受けることができます。

そんな独立系インキュベーター・アクセラレーターの中から、サムライインキュベートを紹介しましょう。

サムライインキュベート

サムライインキュベートは、創業前のシード期に特化した投資を行うハンズオン型のベンチャーキャピタルです。創業前からベンチャー企業を支えることで、挑戦する起業家の心強いパートナーとなってくれます。

サムライインキュベートの公式サイトを見る

2-8:地域特化系VC

8つ目の種類は、地域特化系のベンチャーキャピタルです。

地域特化系とは、特定の地域において資源利用や産業を活性化することを目的として投資を行うベンチャーキャピタルになります。

そんな地域特化系ベンチャーキャピタルの中から、北海道ベンチャーキャピタル株式会社を紹介しましょう。

北海道ベンチャーキャピタル株式会社

北海道ベンチャーキャピタル株式会社は、北海道初のビジネスの創造と革新に挑戦し続け豊かな未来づくりに貢献することを経営理念とするベンチャーキャピタルです。北海道に所在地を置き、北海道内のベンチャー企業等に多く投資しています。

北海道ベンチャーキャピタルの公式サイトを見る

2-9:海外系VC

9つ目の種類は、海外系ベンチャーキャピタルです。

海外系ベンチャーキャピタルは、投資額・ファンドの規模感も日本とは比べ物にならないほど大きい特徴があります。大型の資金調達を行うことが可能です。そんな海外系ベンチャーキャピタルの中から、500 Startups Japanを紹介します。

500 Startups Japan

500 Startups Japanは、世界で最も才能のある起業家を発見し支援するベンチャーキャピタルです。シリコンバレーで創業以来、500以上のスタートアップへ投資を行っています。シード前企業の資金調達にも積極的にサポートを行っているのです。

500 Startups Japanの公式サイトを見る

3:VCから資金調達するメリットとデメリット

カフェ

ベンチャーキャピタルについて詳しく紹介してきました。ベンチャーキャピタルを利用することで、運用歴が短く実績がないベンチャー企業でも資金調達を行うことが可能です。しかしベンチャーキャピタルを利用することで発生する、具体的なメリットやデメリットはご存知でしょうか?

ベンチャーキャピタルを利用する上で、必ずしも良い点だけがあるわけではありません。

ベンチャーキャピタルの本質的な3つのメリット3つのデメリットについて理解しておきましょう。

  • メリット
    ① 実績や信用力は関係ない
    ② 経営ノウハウを得られる
    ③ 追加出資を受けやすくなる
  • デメリット
    ① 経営自由度の低下
    ② 手を引かれるリスク
    ③ 責任から逃れられない

上記3つのメリットと3つのデメリットについて詳しく紹介していきます。

ベンチャーキャピタルから資金調達するという場合には、必ずメリットやデメリットを事前に把握しておきましょう。

3-1:3つのメリット

ベンチャーキャピタルにおける3つのメリットを紹介します。

① 実績や信用力は関係ない

ベンチャーキャピタルから出資を受ける際に、今までの実績や運営歴・信用力や担保力は一切関係ないのです。「素晴らしい技術」「魅力的な経営ビジョン」を示すことができれば、資金を調達することができます。創業したてのベンチャー企業は信用力が低く、銀行などから融資を受けることが非常に難しいのです。ベンチャーキャピタルを使うことで、創業したてのベンチャー起業でも資金調達を行うことができます。

② 経営ノウハウを得られる

ベンチャーキャピタルからの支援は、金銭的なものだけでは無いのです。企業価値を向上させるため、経営に必要なノウハウや人材の紹介も行います。ベンチャー企業の経営者は、技術力やビジョンはあるものの経営力に乏しいことが多いのです。いくつもの経営を支え、成功に導いてきたベンチャーキャピタルからノウハウを得ることで、ベンチャー企業の成長スピードを加速させることが期待できます。

③ 追加出資を受けやすくなる

ベンチャーキャピタルから資金調達をすることで、財務状況が改善することが予想できるでしょう。そうすると銀行からも融資を受けやすくなります。また、ベンチャーキャピタルからの出資を受けると、世間的にも「あそこのベンチャーキャピタルが評価しているなら間違いない」と高い評価を受けやすくなる傾向があるのです。すると個人投資家などからも出資をされやすくなります。

ベンチャーキャピタルは、実績や信用力に関わらず資金調達することが可能です。また出資を受けることで、様々な支援を受けることができます。さらには追加出資の話をもらえたり、銀行からの融資も当初よりかは容易になることが期待できるでしょう。

3-2:3つのデメリット

ベンチャーキャピタルにおける3つのデメリットを紹介します。

① 経営自由度の低下

ベンチャーキャピタルからの出資をうけると、出資者が株主となります。株主が多くなればなるほど、経営状況は常に監視されることになるでしょう。また企業価値向上のために、ベンチャーキャピタルは経営に深く関わってきます。経営に口出しされることになるので、経営の自由度が下がり思った通りの経営ができなくなる可能性があるのです。さらに経営判断を誤った最悪の場合は、代表取締役から外されてしまう可能性もあります。

② 手を引かれるリスク

ベンチャーキャピタルはボランティアで出資をするわけでは無いですよね。利益を生み出すことを目的としているので「これ以上の経営は困難だな」と判断されれば、早々に出資から手を引かれるリスクがあります。出資が中断されたり、株式を買い戻させたりされると、予定していた事業の実施は出来なくなるでしょう。また、最悪の場合には資金繰りが上手く回らず経営破綻という状況に陥ることも考えられます。

③ 責任から逃れられない

ベンチャーキャピタルの目的は、出資した企業の上場やM&AによるEXITを達成し利益を得ることです。もしも途中で辞めたいな・・・もう無理だ・・・と諦めたくなっても、諦めることはできません。EXIT達成まで責任から逃れることはできないのです。

ベンチャーキャピタルを利用するということは、様々なリスクと大きな責任が伴うということを覚えておきましょう。

まとめ

ベンチャーキャピタルについて詳しく紹介してきました。

ベンチャーキャピタルは、成長性の高い未上場企業に対しハイリターンを狙った投資を行う投資会社です。支援は金銭的な出資のみだけでなく、企業価値向上のための経営ノウハウや人材等の提供も行います。

銀行からの融資を受けることが難しいベンチャー企業にとって、効果的な資金調達方法ということができるでしょう。